小池氏演出のロミオ&ジュリエット(赤坂ACTシアター)です
私が見た回の出演者は
ロミオ:黒羽麻璃央さん
ジュリエット:伊原六花さん
ティボルト:立石俊樹さん
ベンヴォーリオ:前田公輝さん
マーキューシオ:新里宏太さん
死:堀内將平さん
でした
伊原さんは想像以上に歌唱が良くて驚きました
声が生田絵梨花ちゃんみたいな感じ
黒羽さんもロミオっぽくて爽やか
ラストの霊廟では十字架のセットが組まれ、死が結構な高さまで登ります
幅の狭いステージなのでその分積まれた脇のセットの高さに圧倒
鉄骨を3階建てくらいに組み、LEDを取り付けて舞踏会では光らせたり、背面の布をスクリーン代わりに使ったりしていました
屋敷内のシーンは壁紙の模様を映し出したりしていて効果的でした
ACT版(と言うべきか)では最初のバルコニーの場がなくジュリエット部屋。ここでパリスの申し出を伝えに来た母のソロがあるんですが、ここでジュリエットに向かって
「お前は別の男との間の子」
と衝撃の告白をします
…エッ???
しかもお前も望まぬ結婚をして私の気持ちを思い知れ的な歌詞でさらに衝撃。
しかもキャピュ父がこの事実にうすうす気付きながらも2幕のソロを歌うので、父…哀れだな…と思う
なんか本当、星組でやってたから何度も見れたけどロミオとジュリエットのストーリー…きらいだわ😅
確認のためにウエスト・サイド・ストーリー(映画)も見直してみたけど…以下同文
ウエストサイドのマリアとかさー
恋人を亡くしたばっかりのアニタをジェッツのたまり場に行かせるんだよ
自分の愛のためだったら人のことはどうでもいいのかよ、と思う
でも私、シェイクスピアは好きになれる気がするの。よく知らないだけで。(急に)
シェイクスピアきちんと勉強したいな
そして
ACT版は噂に聞きしスマホが登場します
スマホ、けっこう凶悪ですね
スマホが出てくるだけで気持ちが現実に戻っちゃって、没入感が失われるんです
ベンヴォーリオがロミオを探すときにスマホ
結婚式のシーンをスマホで撮影
仮死状態の連絡が手紙ではなくメール
元々持っている原作のクラシカルな雰囲気を割とぶち壊していると思いますね…
パンフレットを読むと舞台は「近未来」のヴェローナらしいんですが、衣装は現代のストリートっぽい
「綺麗は汚い」ではポップなファストフードのアルバイトダンサーが現れる
一方で、大麻とかスピード?とか薬物の名前は具体的に出てくるのにジュリエットが飲むのはベラドンナの毒薬
大公は存在し、喪中の概念がある…
どんな世界観よ
私がこのミュージカルを観劇した数日前には星組のロミジュリ千秋楽配信があり、「僕は怖い」の真琴さんの絶唱を聞いたあとだったのですが…
日本って宝塚もそうだけど、劇団四季もあるしミュージカルに特化した団体って存在するじゃないですか
どうして芸能事務所主催のミュージカルがあるんだろうと素人は純粋に疑問だったんですが、ホリプロってミュージカルのヒット作をたくさん出してるんですね
ロングランは俳優さんも事務所も安定するだろうし経営にはいいのだろうか
韓国のミュージカルを見てると、とにかく主演クラスはプロ歌唱。アイドル枠があってもボーカルで歌にお墨付きのあるメンバーが演じることが多い
歌を専門にやってない俳優さんの主演って少し物足りなく感じました
これはミュージカル要素が強いロミジュリだからであって、きっと芝居要素の強いものを見たら違う感想を抱くんだろうな、うん。