1部、初めて生で見る三人吉三!
ちなみにこの春、コクーン歌舞伎の三人吉三沼に首までイッてました
コクーン版との違いは大きくニ点
①伝吉が出演する/しない
②墓地の場の有無
コクーン版しか通して見たことがない私にとって、伝吉ってもしやそんなに主要キャストじゃない…😯?という衝撃
というか、主要キャストのシーンを省略しても成立するというのは衝撃的でした。
さらに墓地の場の前、源次が軍鶏を解体するために研いだ包丁。
これがおとせ十三を殺すための凶器になるわけなんですね…
刀じゃないっていうのもまた衝撃で(坊主だからね)。
コクーン版ではただの小道具に過ぎなかった包丁だったので(あ、これで殺すんだ、)と思った瞬間、急にいろんなことが繋がって寒くなりました
要は兄が妹とその恋人を惨殺。
しかも父が死んで頼りに来たところをだまし討ちに、殺すと告げ二人もそれを受け入れて…
(この時のぶちっぽい衣装も犬の呪いを表しているとか)
これも因果、なのかなあ。。
黙阿弥のストーリー展開って江戸(幕末の不安な世情)だからこその感覚かと思っていたけど、黙阿弥自体がサイコパス作家だった可能性も捨てきれない…
筋書きで読んではいたものの、実際に見ると「はあ!?!?和尚ひどいんだが!?!?」と思いながらハンカチ握りしめて泣いてました。
客席からもすすり泣く声が。
その雰囲気で芝翫さんの芝居のスイッチが入った感じがした。
そうそう、庚申丸うんぬんとおとせ十三の出会いのくだりもないので、開演5分後くらいには大川端の台詞になるんですよね。
あっけないなと思ってたけど、こうやって書くと後半盛りだくさんなのでやむなし。
ラストは見得で終わるのでバッドエンド感はあまりありません。
演出によってこんなに印象が変わることが驚きでした。