前回は1部「小鍛冶」についての感想でした
今回は2部3部の感想
2部
絵本太功記 尼ヶ崎閑居の場 / 団子売
痛い想像をすると力が抜けちゃってカラ笑いが止まらなくなっちゃうんですが、今月の2部がそれ。
皐月が途中で竹槍に胸を刺されてるのになかなか死なない。
早く抜いてあげて…(それとも抜いたらだめなやつ?)と思いながらふはふは、となっていました
先月は同じく光秀にスポットを当てた「馬盥」をやってましたが、光秀の描かれ方が全然違う。
この場だけ見ると光秀は最低な人!
そして先月光秀を演じた菊之助さんが、今月は息子の十次郎を演じています。
十次郎は初陣に出るため最後の別れを祖母と恋人を告げて、生きては戻れない覚悟で出発する
立役も女方もどちらを演じても、菊之助さんが登場するときは湖面みたいに空気が鎮まる感じがしますね。
菊之助さんもですが、先月に引き続き菊之助さんの相手役の梅枝さんが全然違う役作り。
先月は些細なことではびくともしない肝っ玉かあさん系だったけど、今月の初菊は若くて健気な感じだった。
十次郎は最期、初菊の膝枕で息絶える。
「団子売」はみんな楽しそうで、こちらも楽しくて良し。
3部
桜姫東文章〜上の巻〜
中村屋の年末ドキュメンタリーで明治座、桜姫東文章の稽古の模様を流していましたね
(中止になってしまい、公演自体は行われていないけど…)
映像では仁左衛門さんがつきっきりで勘九郎さんにお稽古しており。
草庵の場(つまり濡れ場)を素のまま七之助さんと組んで教えていて…目が点になったよね。
あれでやりたくなったのかなあ。
あらすじとセットだけだと古典ぽいのかなあと思っていたけど、
思ったより「因果系」でしたね
白菊丸と心中しきれなかった清玄が生まれ変わりの桜姫を盲目的に愛する、桜姫は権助のことが忘れられない、しかし御家断絶のきっかけを作ったのは権助だったと後々わかる
玉様の「ここへ……おじゃ」ってそんなに声張ってるわけでもないのに、客席が固唾を飲んでいるせいかはっきり聞こえるの。
お寺の離れに男を連れ込んで情事
っていうワードも
情事が見つかりお姫様の姿のまま百叩き
っていう状況も退廃的で
全体を通して、見ちゃいけないものを見ている感。下の巻の風鈴お姫が楽しみ。
しかしながら
世は再びの緊急事態宣言が始まりました。
5月は大歌舞伎とコクーン、歌舞伎以外では東宝版のロミジュリもチケットを手配済。
6月の博多座の準備も万端だし、歌舞伎座では下の巻と、国立劇場では種ちゃんの歌舞伎のみかた(そこ?)がある
そして7月には星組さんの公演も始まるし
え?すごく金が飛んでいくやつじゃないか??
どうか最小限の公演中止でおさまりますように…