私はもう完全に黙阿弥という作家、三人吉三という演目のオタクです
三人吉三と聞くと居ても立っても居られないわけで…
さて、いろんな演目が上演されているKAAT(神奈川芸術劇場)、今回初めて行きました
最寄りは元町・中華街駅
中華街や山下公園のほど近くにあるので、観光もできてとってもいい立地にありますね〜
私の行った日は大雨でしたが←
今回は大スタジオという所での上演でした
パイプ椅子で席数300くらいかしら…平日大雨にも関わらず満席に近かったです、関係者もそれなりにいそうでしたが。
パイプ椅子は終演時はめっちゃ腰痛くなりました
まずセットがすごく良い。
小さいハコ…というか正にスタジオだったため、芝居中のセットの転換はありません。
ホテルを模した2階建てのセットで真ん中に階段、
1階は下手にバー、上手にラウンジ
階段を上がって両脇に客室が2部屋配置されています
この4つのゾーンを使い、やりとりが同時進行したりスポットは当たっていなくても芝居が続行したりします
そのおかげでわかりやすかった
あと、最近のはやりなのか昔から当たり前に行われていた手法なのかわからないけど、開演前に演者がすでに舞台にいてパントマイムが始まっています
コクーン歌舞伎の夏祭浪花鑑もそうだったのよね
入場前にKAATの芸術監督 長塚圭史さんの挨拶文が掲示されていました
これによると長塚さん、コクーン歌舞伎の三人吉三(2014)の演出助手をしてらしたそうで…
エンドロールを確認したら確かに名前出てました
あらすじ
友好関係にある横浜のヤクザと警察の計3人がかつてドサクサでこしらえた5000万円。この行方を追って現在3人は腹の中を探り合っていた。
その事実を知った3人の実子と舎弟の計4人も金の行方を追い始める
2人のヤクザの間を行き来する女は実はお互いの子の母親、そしてその子たちが惹かれ合い…
ストーリー展開で金と近親相姦はなんとなく想像がつきました。
では金を誰が持っているのか?というのが最大の謎になってラストで明かされます
三人吉三をモチーフにしてはいるものの、こちらは自ら決断し親の因果から解き放たれる物語。
死ぬのは親。
そしてドラマチックに描かれるのもどちらかというと親たち。
三人吉三での金百両は、いわゆるババ抜きのJOKER。予期せぬところで色んな人の手に渡り、人生を狂わせていきます。
金をきっかけにして、3人(と、おとせ十三)は親や家の因果を背負い、身を滅ぼしていく。
和尚はすべての話をつなぎ合わせて真実を知るのですが、名探偵でも奉行所の人間でもないので彼にできるのはおとせ十三を殺すことのみ。
善でも正義でもない、彼なりの因果への落とし前。
因果にどう向き合うのか?という問いかけは共通しているのかもしれない
そして、答えの出し方が過去と現在で違うということなのでしょうか
中華街雑記。
平日のためか閉まっているお店がかなりあり。
清風楼は前から平日休みだったけど愛群もそうだったかな?
新館や別館のある大店は本店に営業を固めているところがほとんどでした
KAATから中華街に入る東門の近くには北京飯店の売店があるので冷蔵の肉まんを購入、海南飯店で汁なしねぎそばを食べて重慶飯店で月餅を購入し帰りました