割と主観です。ご容赦を
5組まんべんなくみていると、宙組公演で驚くのがコーラスの調和。家に帰って他組の録画を見たんですが、やっぱり気のせいじゃないと思う。
5組あって同じ人数、同じような環境、私が見る環境もほぼ同じ中で宙組は明らかにコーラスの調和が良い
— じょなめのかも (@em378794) 2022年4月17日
大体言いたいことはこのツリーに書いたのですが、もっと細かく言うと歌詞の発音や音の頭が揃っていてコーラスまでもONE HEARTなのを感じます。
面白いのが、じゃあ路線のみなさんが歌唱を引っ張っているのかというとそこは他組と変わらない点。比べるわけじゃないけど、路線の歌唱で言うと月組の方がまとまっている感じはする。ゆりかさんがプルミエールでコーラスも頑張ってくれているのでこっちも頑張る、的なことを言っていたので完全に分業なんだと思います
このコーラスの迫力で説得力も増すと思うので、宙組の魅力を引き出した1本物で良かったんじゃないのかなと思いました
ラストがゆりかさん1人で終わったんですが、せっかくなので全員で歌い上げて終わったら良かったのにと思いました
コーラスは完全に群を抜いている宙組。芝居については良い悪いじゃなく、気づいたことがあったので少し。
宙組の芝居は立ち位置から動かないのが顕著に見て取れる。組長すっしぃさんですら台詞のない間、全く立ち位置を変えなかった。前回まで見ていた月組の場合、群衆芝居でめちゃくちゃウロウロするし、回を重ねるとそっちの芝居がひとり歩きし始めるし、組子もそこが見せ場だと思っているフシすらある。帰ってダルレークを見返したら、芝居中にリタの頭をなでるペペルの手をポトラジ役のヤスちゃんがぺいって剥がしていた。ここは完全に大筋の芝居の脇なのだが、それを「芝居の邪魔」ととるか「脇役の見せ場」ととるかは各組で違うということなんだろう
宙組⇔月組の生徒さんがいるかは私にはわからないけど、組替えしたら面食らいそう
さらに、動かないので動線の停滞が気になってしまった
潤花ちゃんはゆりかさんと2人で芝居をするときに完全に横を向くので顔に照明が当たらなくなる
この、舞台の真ん中で二人で向かい合って動かない場面が、動かないせいかやたら多く感じた。で、気になって他組の二人芝居を見返してみたけど、やっぱり体はちょっと正面を向いていたり歩いて立ち位置を変えたり、真横を向いている時間は短く工夫しているような感じを受けた
2幕の別れの場面はジョルジュ(ゆりかさん)が後方のゆるい段を登りながら歌うので背中を向けているんだけど、キャサリン(潤花ちゃん)もジョルジュをじーっと目で追ってるので後向きなんですね、絵面の美しさがあまりなくて、さすがに前向きでもよいのでは?と思いました
そして、しどりゅーもえこちゃんきよちゃんこってぃキョロナニーロがずっと舞台にいます
なんならキキずんよりいるかも。キキさんも良かったけど、私にはずんちゃんか刺さりました。細身で革のジャケットをあんなにダークに着られるなんてカッコいい!
しかしながら最も舞台映えするのは、やっぱり潤花ちゃんなんですよねえ。あくまで主観ですが。
声の艶やかさと存在の華やかさがすごくて、アギラールと並ぶと勝てそうかも。
さて、ストーリーは第二次世界大戦前夜のスペイン内戦の話。マルクス主義が世界を揺るがし、スペインはソビエトをバックに持つ人民戦線(共和国軍)とやがてドイツのファシストに傾倒する反乱軍が衝突しています。
共和国軍には各国から義勇兵が参戦し写真家のジョルジュもやがてここに加わりますが、広報のアギラールは社会主義色が強く、何かとジョルジュの邪魔をします
そのうちに内部の粛清が激しくなり、ジョルジュとオリンピアーダたちはバルセロナをあとにします。戦火が激しくなり、ジョルジュは同行していたキャサリンにフィルムを預けアメリカに帰国させ、自らは戦死します
昨今の世情と似かよりすぎてて、見てて苦しかったです
社会主義の締め付けがやがて粛清と移るのも、日本の1960年代が思い出されるようでした