すきなもの雑記

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颯爽と現れたのは…!?アイーダ@新国立劇場オペラパレス

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まずオペラを見たことがない人間は、本当にこんな絵画みたいな繊細なセットなの?って疑うじゃないですか。私は疑っていました。もっと甘めのディテールになるんだろうなと。

しかしこのセット通りだった。

これまで見た舞台の中で、こんなに美しいセットを見たことがあるだろうか。

トゥーランドットを映画で見たときの興奮

ここには書いてないんだけど、パリ・オペラ座展ではアイーダラストシーンのスケッチが展示されていたのを覚えてます

人生で初めてオペラを見てきたの、と人に言うと長そうだねと返されます。疲労度は歌舞伎とそんなに変わらなかったです笑(=どっちもつかれる)

ただ、前も書いたようにミュージカルや歌舞伎と違ってセットチェンジはひと幕の中ではほとんどありません

1〜2幕は神殿とアムネリス様のお部屋。部屋のシーンだけ前方に出して、後方では凱旋に備えたセットチェンジをしていました

さてお待ちかねの凱旋シーン。音楽の授業で習うあの有名な凱旋行進曲です。上手から兵が列をなして歩いていると思ったら、途切れたところで現れたのは2頭の本物の馬。颯爽と駆けていく姿にただ圧倒されました。舞台上を馬が走るなんてすごい!

それまでは乾いた大地を彷彿とさせる色合いのセットなんですが、次のラダメスとアイーダの密会のシーンではガラリと雰囲気が変わります。舟が去っていき、アイーダが岸の水を手ですくう…って、水?仄暗く湿度の高いようなしっとりとした水辺なんですよ。暗くてよく見えないんですがその雰囲気も素敵でした。

そして最期の地下の墓地。御園座版で消化不良だったシーンです。オペラではラダメスが地下に降りると舞台もせり上がるんです。なので地上の祈りと地下で出会った二人が同時に見れて、やがて沈んでいきます。セットがうまく考えられていて感動しました

いつも以上の天井席だけど、チケットはいつもに比べるとぐっと高い。でも見れてよかった。舞台芸術の最高峰を見られて感無量です