靖国神社 夜桜能に行ってきました
前回より桜の開花がバッチリはまっていてとっても綺麗でした。集合前に日本武道館の横を通りましたがこちらも満開でした
火入れ式
仕舞「三山」田崎 甫
仕舞「飛雲」辰巳 和磨
狂言「昆布売」野村 万作・野村 萬斎
能「天鼓 呼出」田崎 隆三
花冷え小雨の自由席でしたが、薪能はイベント色が強いので視界良好でなくてもOKです。自由席の場所は本来能楽堂では存在しない席ですし
最近購読している雑誌「なごみ」で若狭の特集をしていたんですが、夜桜能の狂言が「昆布売」で、偶然にも若狭の昆布売りの話だったのでちょっと鯖街道に行ってみたくなりました笑
さて、昨年秋に国立能楽堂で「求塚」『求塚』のあらすじ・見どころ / Summary and Highlights of Motomezuka | | 能サポ NOH-Sup 能楽鑑賞多言語字幕システムという能を見たんですが、あまりに衝撃的で初めて歌舞伎を見た時のような歓びや学びがあり、しばらく能に関するものを見聞きしていたのでした。その中でリンボー先生の「能のよみかた」という本に出会い、その前書きが私の中で能を画期的に面白いものに変えてくれました。それを踏まえて、なぜ能を屋外で行う慣習があるのか(歌舞伎や文楽にはそのような慣習はないと思う)を考えてみると、神事なのはもちろん、風や気温や自然の匂いを感じることも同じく重要なことのように感じられました。冷えた空気も頬を撫でる風も靖国通りを通る車の音さえ取り込みながら、能舞台という空間に没入するという…能にはそういう体験も含まれているのかなと。そう思うと雲の切れ目は途切れなく形を変えていき頭上に広がる夜桜が海の波の花のようで、体の芯がすわるような気持ちになりました
甘酒やコーヒーなども販売しておりレインコート頒布など寒さ対策もあり、何より夜の靖国神社を見学できるので貴重な機会となりました