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絢爛たる伊勢物語の世界…宝塚月組「花の業平」配信

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配信を視聴しました!

主演コンビと2番手は同じ配役。盛り上がらないわけないですよね。「応天の門」は若い道真を主人公としたフィクションで、業平はワトソン的な役割でした。時系列的にも2人の逃避行が失敗に終わりモラトリアムな期間のお話。その時から遡ると別のお話なのにスピンオフのように感じられて感慨深かったです。

ちなじゅりはしっとりとした夜露の感じがめちゃくちゃ似合う。全ツ「琥珀色の雨に濡れて」のフォンテーヌブローの森とかマジョーレ湖に降る雨とかも…そんな感じを素敵に感じさせてくれます。風間さんの藤原基経は配信で燃える背景で歌い上げてたのがすごく良かった。今回は過去のとっかかりがない分めちゃくちゃ役作りに悩まれたのでは(ナウオン見れてないけど)。ぱるちるはつかず離れずの良いキャラクターだったし、あみちゃんは客席での歌唱があった。偽女官ズもいい味出してて良かったです。視聴後伊勢物語を読みましたが、100年かけて書き綴られた物語、ただの女好きというよりは人に寄り添い生きる在原業平という人物を掘り下げられて良かったと思いました。授業で万葉集古今和歌集に触れることはあっても伊勢物語は記憶にない。なかなか現代には良さの伝わりにくい作品かも。でも逆にその良さを知れるというのは自分の宝物になって良いのかもしれませんね。最近の好きな傾向は古典や名作をきちんと解釈して描いている作品です。原作や過去の映画と比較できるというのが良い点です。ちなつさんで見たいのは「カサブランカ」かなあ。星組のありちゃんは「LAST PARTY」でヘミングウェイを演じていたので、ヘミングウェイ作品をやってくれる機会があればいいなあと思ってます。