現在月組および風間柚乃さんをご贔屓としている私ですが、何を隠そう宝塚との出会い、原点は礼さんです
振り返った瞬間の礼さんを見た私の感想
「ギャ、ギャル〜〜〜!!」
でした。阿弖流為が長髪、化粧も色黒だったこともあり、渋谷のギャル(死語)にしか見えなかった。そのまませりから降りてきてガンガン踊り始め、私の心臓は射抜かれました。原作は違えど歌舞伎NEXT「阿弖流為」は幸四郎さんが主演。退団公演「阿修羅城の瞳」の劇団新感線バージョンも幸四郎さんが主演されているんですね。なので、礼さんの出門の台詞回しに幸四郎さんが透けて見える…!あの独特な一本調子の感じとか!宝塚なりの歌唱シーンもありますが、礼さんエンディングで立ち回りながらブレずに歌うとか、一体どうなってるんでしょうか!?最後まで圧巻、鉄壁のスキルでした
しかしながら…町娘風の着物で登場したありちゃんに私はノックアウト。そこから、ありちゃん出演シーンはずっとありちゃんに注目していたので、細かい展開は配信で確認します。顔立ちが可愛らしいので女性のメイクや髪型が本当に似合う。普段買わないブロマイド買うかもしれない。出会ったときから出門がつばきをほんのり口説き気味なのも良い。礼さんがありちゃんを当たり前のように「気になる女」として見ているのが良かったです。そしてここまで上り詰めた小桜ほのかちゃんが芝居と歌という舞台スキルでついに専科へ。今回の悪の権化みたいな役まで違和感なく演じられるので、これからの活躍が楽しみです。話がそれますが、ありさくの民としてはさくらちゃん退団後99期でさくらちゃんと同じタイプのほのかちゃんが、星組に移動したありちゃんと同じ舞台に立っているのが感慨深いです。
そしてそんなありちゃんと今後組む桜姫役のうたちもすごく良かった。ちっこくてきゃぴきゃぴしたキャラっぽさがよく出ていたし、新公つばきのアプローチが違っていて良かったという声も聞こえてくるので、時間が合えば新公の配信も見たいと思います
全体としては同じ新感線の「朧の森に棲む鬼」を観劇したあとなので、やっぱり迫力には欠けるなと思いました。恋をすることで阿修羅として完成されるというロジックはいいんだけど、装置や演出がストーリーとマッチしておらず(ここぞの盛り上がりが欠けていた気がした)山場が分かりづらかったというのがあるかな。このへんは公開されている新感線バージョンを見て確認しようと思います。基本生演奏なのは何をおいても良いことです
ショーのエスペラントは贔屓組とかをさしおいて近年稀に見る良いショーだと思いました。衣装、楽曲、数珠つなぎの構成、これら全てがセンスよく、生田先生他、携わられたスタッフの方の総合力の勝利だと思いました。プロローグ後の銀杏の木が配された場面は、ダサくなりがちな普段着の衣装の色調がまとまっており素敵でした。グレゴリオ聖歌みたいなコーラスの場面もあり(どこの場面か忘れてしまったのですが)星組コーラス上手くなったな〜と感心しました。キーパーソンが次の場面にも顔を出したり装置のフレームの形を変えて転換を意識させたり、とにかく演出の生田先生のやりたいことが明確に見えて良かったです
礼さんのトップ就任作「RAY」のフィナーレが大好きでした。愛さんあかさんぴーちゃんなこちゃんくらっちが去り、瀬央さんが組替しありちゃんがやってきた。礼さんという星組のトップは変わらなくても、いつの間にか構成する組子たちはあの頃と全く違う顔ぶれになっているんですね。燕尾でスポットに照らされた礼さんを見て切ない気持ちになりました。私はありちゃんが大好きなので新しい星組を応援していきたいと思います