すきなもの雑記

話したいことを話したいだけ

まあまあ山歩き 須川岳編

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須川岳、別名栗駒山は岩手、秋田、宮城の県境になっている山です

今回は岩手県側、一ノ関から出発。

一ノ関…何もなさすぎて色々と考えてしまった…

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お昼はお餅定食。暦ごとにお餅を食べる風習があるそうです

そこから、バスで20分の厳美渓で下車

厳美渓自体も爽やかで素敵なんですが…

バス停の向かいにものすごいスポットがあります

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サハラガラスパーク。一ノ関駅にもサハラ製のガラスの時計があったので地元の企業なんでしょうか。

THE昭和って感じでいい写真が撮れます

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どうしてガラスパークの建物をペンキ塗りにしてしまったんだろう。30年前にきちんとレンガ造りにしておけば蔦が絡まるいい感じの施設になっていたかもしれないのにね

厳美渓から歩いて10分ほどのところに道の駅があります。お手頃なフルーツがないか物色。

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つやっつやのぶどうがあったので購入。味が濃くて美味しかったです

厳美渓から1日2本のバスで須川高原温泉に向かいます。乗車時間は1時間。後半はほぼ山道です。そして着いた終点は霧の中…!宿の周りだけが辛うじて見えてる状態でした。バスを降りて異世界にやって来た感が半端なくて心の中でギャンギャン泣く。こういうところを待っていたのよ。

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須川高原温泉は自炊棟と宿泊棟合わせて30室くらいはあると思いますが、この日は満室とのこと。

夕食まで時間があるのでお風呂に入ります。

須川高原温泉のお風呂は4箇所。45℃で熱めの霊泉、内風呂の大浴場、外から回って入る露天風呂、お隣の施設の栗駒山荘の大浴場です。

明るいうちに一番歩く栗駒山荘の大浴場に行きました。景色なら間違いなくここだと思います。想像で。霧の中で何も見えなかったので笑

ちなみに、大浴場の内風呂が成分が濃くて温度が高くて好きでした。一般的に露天風呂は景観はいいけど、内風呂の方が「効く」感じがします。明け方には霊泉に入りましたが、ここはかなり通好み。浸かるとぐわっときます。水足し禁止です。野外の露天風呂は夜に入ったけど雰囲気がとても良かった。

温泉の成分のせいなのか、山に囲まれているのに思ったよりも虫がいませんでした。

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宿泊棟なので高級旅館とは違います。隣の音だって聞こえるし最低限の設備しかない。そこがいいんです。

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夕食の焼肉は3種類の地元のたれで味比べできます

他に鮎の塩焼きと天ぷら、茶碗蒸しが付きます。茶碗蒸しのあんまりツルッとしてない感じが好みでした。あと何と言ってもお米がおいしい。山道に頭を垂れる稲穂がたくさん見えました。

夜は長いので露天風呂に行ったり、館内を散策したり。古い写真が飾られていてそれを見てるのも楽しい。

あと今回初めてコンデジで星空を撮影してみました

カメラはRICOHのGRデジタルで、検索すると数値の設定を公開してる方がいたので見様見真似で設定。

三脚だと駐車場の車が入ってしまうので、最終的に地面において撮りました

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星が出ていたのは夜の早い時間のみ。その後は再び霧の中。

 

さて翌朝です

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なんて完璧な朝ごはんでしょう

さらに青菜と納豆をご飯にかけておかわりしています。なにせ今日の山は体力を使うので…!

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というわけで8時半、源泉の上から出発。

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30分くらいで名残ヶ原。朝は晴れていました

そのあと迷ったりなんだりして…

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普通の登山靴だったんですが、沢を2か所横断します

いつも登るときにはなにが楽しくて山登りなんて…って思ってます
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ツライ

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景色が見え始めてちょっと楽なところ。

だけど結局山頂付近がいつも一番キツイじゃないですか、知ってる…!

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というわけで山頂につくといつも謎のありがたさでびしゃびしゃになっています

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着いた!

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日帰りだとここでご飯を食べたりするんですが、今日は下山後。もうひと頑張り(ていうかまだ折り返し)

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下りの名残ヶ原は霧の中。

ここまで来たらもうすぐです。

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下山後のお楽しみ。須川高原温泉食堂のカレー!!

米が美味しいんだからカレーも美味しいのよ。往復で4時間半。カレーが美味しくて道中がツラすぎて食堂で泣きながら食べました(変な人)。

さて1日2本のバスまではまだ時間があるので、食堂から歩いて30分くらいのところにある須川湖に散歩しに行きます。キャンプ場が隣りにありましたが、あまり人はいませんでした 
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ボート乗り場ではだしになる奴。突端に座ると足が湖に触って気持ちいい。写真だとわかりにくいですが、すごく水が澄んでいて底まで見えます

ちょっとウトウト…
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バスに乗って一ノ関駅に着く頃にはすっかり夜です

新幹線に乗るまで時間があったんですが、本当に駅前に食べるところがなくて、ラーメン屋に入ったら魚介系細麺のめっちゃ美味しいところでした、満足。

 

 

 

 

 

令和四年 8月納涼歌舞伎で休演に反撃の一手!

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後のために覚書。2022年の夏はコロナ禍で休演が相次ぎ初日の延期や休演明けの公演中止や劇場前での中止発表など、さまざまにオタクの心を踏みにじっていきました

歌舞伎座は奇しくも8月に出演者の部またぎを解禁。それが裏目に出て休演ドミノで途中全ての幕が閉まる事態に。しかし8月は元々若手中心の挑戦的実験的な興行の月。すぐにウルトラC級の代役を当て休演を最小限に留めたのでした

 

1部

新選組

わたしはあまり成駒屋三兄弟売りには興味がないので題材の強さにチケットを取ったようなものでした。すると観劇の日を前にして休演→主演変更、しかも代役発表は自分の観劇の前日。代役情報を耳に入れずに幕開きでジャンって見たら楽しそうだなとは思ったんですが、さすがにネット記事でネタバレ。開演前に代役アナウンスもあるので、知らずに見るのは相当難しいですが。

というわけで、歌之助さん福之助さんの主演コンビは中村屋のご兄弟の代役に。繰り上がりで近藤勇片岡亀蔵さん。土方さんは役なしで沖田さん役の虎之介さんが台詞追加。八重は鶴松くん休演で中村祥馬さんの代役。

あらすじ

父を殺された丘十郎が新選組隊士になり、屯所で出会った相棒大作と共に下手人を探す。しかし仇の庄内伴蔵に内通していたのは実は大作で…

作中、丘十郎は八重という娘に仇として命を狙われます。その時の「仇を討つことで自分が誰かの仇となる。仇討ちをすることはいずれ負けるいうこと」という(意味合いの)台詞にはなるほどなと思いました

映像で見てきた中村屋兄弟のキレのある立ち回りを初めての生で見ることができて感動。勘九郎さんの影のある役が大好きなので「丘ちゃん…!」と親しみを込めながら同時に死を願う姿は鳥肌ものでした。

 

闇梅百物語

元々は早替わりの演目だそうです。主人公が姿を変えながら妖かしの世界を旅するっていうのも楽しそうですね

白梅の七之助さんも美しかったんですが、雪の場面の新造の千之助さんがめっちゃきれいで見入りました

 

2部

安政綺談佃夜嵐

「明治時代に書かれた世話物」。青木(幸四郎)と神谷(勘九郎)が佃島の寄場(刑務所?)を脱獄して親の敵を探す話。途中で青木が甲州の嫁の元へ寄ると、なぜか神谷の手下の清次が押し入る。そこで親を殺したのは神谷の仕業だったとわかり…

黙阿弥が書いた話の多くは泥棒や人殺しといったワルが悪びれない物語でした。今作は黙阿弥の弟子である12代守田勘弥の作。なんというか…盛り上がりに欠けます。そもそも捕まったきっかけや両親の殺しの場面がないので青木がワルなのかよくわからない(政治犯なのでおそらくワルではない)。ラストの洞穴での立ち回りが地味めで、どちらも死なずお縄を頂戴して幕引きになるのが平和です。大谷竹次郎が「後半何とかせい」って言ったのもわかる

ちなみに私が見た日は本来の配役でしたが、猿之助さんが何日か幸四郎さんの代役を務めました。丸一日しか練習する時間がなくて主演ですよ、すごない?

 

浮世風呂

幕開きの朝日の入る湯屋が印象的。三助って当時は花形の仕事だったんだろうな

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「肌競花の勝婦湯」豊原国周

そんな三助に恋しちゃうなめくじちゃん。頭に触覚、着物にはなめくじって描いてあります。なめくじちゃんは花道で塩をまかれてしまいますが健気です

 

3部 

弥次喜多流離譚

何回かチケットを買い足したので本来の配役と代役で見ました

これまで何度も書いている通り、澤瀉屋の充実ぶりには毎度感心しているので、代役バージョンがやはり楽しかったですね。そもそも代役の当て方が変化球すぎる笑

弥次さん幸四郎→青虎は演出補なのでわかるとして

政之助團子→隼人もわかるとして

梵太郎染五郎→猿弥って何なのよ

世紀の美少年の代役に半端な人をつけてもしょうがないって思ったんですかね。この代役のおかげでここに1枚チケット買い足した人がいるので、その策は成功だったと言えます

猿弥さんは舞台度胸と舞踊のスキルがあるので、ダンスバトルになっても見劣りしないのが良かったです

1部のラストは観劇を始めてから初の大がかりな本水。幕が閉まっていても水の音がすごいので、開いた瞬間は圧巻です。紀尾井町家話より、水温がぬるいと装置に藻が生えてしまうので冷たくしているそうです。だからかな、けっこうみんな動きまくっている。わちゃわちゃで幕引き。

2部は踊り比べという名のダンスバトルがあります

エスト・サイド・ストーリーのような振付から始まり、新悟さんのカップラーメンをくっつけた前太鼓に團染の供奴に代役の笑三郎笑也のはたきを藤に見立てた藤娘に最後は弥次喜多の三番叟までイロイロと見られます。鷹之資さんはスケバンぽく学生鞄を持って踊ったりムネと挑発し合いながら踊ったりしていてそこだけは鷹之資さんロックオンでした。皆さん踊りがうまいんだけど、一人だけ滑らかさや見せる角度の美しさが明らかに違う…!身長や手足の長さは問題じゃないんだな〜と改めて思いました

本役だとその後の團染の早替りも見どころです。もう本当に狙いが明確で、1.踊れる若手にダンスバトルの見せ場    2.團染は興行で早替りの経験 だったんでしょう。新作歌舞伎としては好きなテンションではないですが、たまにはこういうお祭り的な演目があると楽しいですね

 

 

 

 

 

 

夏のさなかの…徳川美術館と名古屋さんぽ

帰省ついでに、真夏の名古屋、徳川美術館に行ってきました

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たぶん眩しすぎて撮影したとき画面見えてないです笑歪んどる…

徳川美術館尾張徳川家がかつての所有地に美術館を建て収蔵庫と美術館の一部は登録有形文化財に。現在では隣接する庭園も関連施設(徳川園)となっています

想像よりも大きくて、名古屋城の茶室や能舞台の復元がどーんと収まっていたりします

今回の特別展は「お宝のうら!なか!そと」

いかにも夏休みっぽいタイトルだけど、そんなに子どもっぽい企画でもなかったかと。

隣の企画展エリアでは「祭りの世界ー風流と仮装ー」豊国祭礼図屏風が並んでいましたが、作者の執念たるや。今やコピー&ペーストが前提ですが、一人ひとりの動きも表情も違っていていくら見ていても飽きない。

館内も重厚感があって、ゆっくり見ているといつのまにかお昼に

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館内の通用口から食事処の宝善亭に向かいます

予約していたのは旬小箱

小さく分けられたお重に入ったおかずとお吸い物、天ぷら、寿司5貫、茶碗蒸し、デザートが付きます

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ランチ後外に出るとめまいがするほど暑いんですが、理由があって徳川園を散歩します

ただ、林の中を通ると涼しいんですよね、高低差のある林と、中心に池があります

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元からあった庭園ではなく昭和に造営されたようだ。涼しくはあるんだけど、ずっと外にいるとしんじゃう…ということで園内の喫茶蘇山荘でお茶

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家具も食器も素敵でした

庭も手入れされていて時間が経つのも忘れる

やっぱり古い日本家屋のカフェはガラス窓の向こうにいっぱいの緑がひろがってるのがいいなあ

さてそろそろ時間ということで、移動します

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建中寺という大きなお寺をお参りしつつ…

A.cocottobis(エーココットビス)さんへ。

そう、理由とはかき氷。

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私にしては珍しく勘がはたらいて前日に予約。でも取れる時間が夕方しかなかったので待っていたのでした。上はとうもろこしみるくなんですが、陶器のお皿がキンキンに冷えているので全然溶けないの。

最後は冷製ポタージュみたいになって、最後までお皿が冷たいまま、キレイに食べ終われました

 

 

 

夜は狙い目?「水木しげるの妖怪 百鬼夜行」

水木しげるの妖怪 百鬼夜行展〜お化けたちはこうして生まれた〜  に行ってきました

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この切り貼りを水木しげる氏が見てどう思うのかは知らんが…

展示構成は

・妖怪オタク水木しげるの蒐集物にまつわる展示

・カテゴリー別の原画

の2つです

江戸時代から続く妖怪たちに関する書物がなければ鬼太郎たちは生まれなかったのだろうと。意外と当時の浮世絵や伝承を漫画にそのまま書き写しています。鳥山石燕の妖怪がすでにカワイイ。

それに加えて水木本人の戦争体験からも妖怪の着想を得ているようです。蒐集物や戦争体験からは凄まじい生きるエネルギーを感じました。それなのに本人はひょうひょうとしているんですよね。その姿を頭の片隅に浮かべながら、オタクとして誇りを持って生きようと思いました。

 

場内には妖怪の大きなフィギュアも置かれていて、これが再現度が高くてカワイイ。ぬりかべと写真撮りたかった〜!が、撮影は不可でした。勿体ない。物販もさすがの六本木。グッズショップの展示を見ていると思わず買いたくなる…!というわけでA3クリアポスターを買いましたが、どこに飾ろう?

 

 

 

能「鬼滅の刃」からアニメ「鬼滅の刃」へ

観世能楽堂にて、能「鬼滅の刃」を見てきました

観世能楽堂はGINZA SIXの地下3階にあります。行きは気づかなかったけど、帰りに銀座駅から地下の遊歩道でつながってることがわかりました。ちょっと歩くけど、夏は地上に出るよりありがたい。

「能を見る」という行為には「能楽堂の空気を感じる」も含まれるんだなと思いました。静けさ、出入り、退場、そのかすかな音や空気の動きは映像では伝わらないものだと思います。これが一番見に来て良かったと思った点でした。席は橋懸という廊下(歌舞伎で言う花道?)の前で、正面舞台に対して横向きに座ります。正面を向いて立ち回る場面は真横から見ている形になるんですが、橋懸でもお芝居したり立ち回っていたため、それが非常に近い…!プレイガイドのおまかせ席でしたがラッキーでした。

 

さて、鬼滅の刃に関してはほぼ知識なし。炭治郎と禰豆子くらいしか理解していない状態で行きましたが、わかりやすくて楽しかったです。意外とアニメに寄せてなかった。

ナウシカ歌舞伎の場合は和楽器での映画音楽がとっても素敵なんですが一部録音を使用しています。現場で見ていると実際の演奏とのちょっとした音の違いで引っかかる感じがしました。しかし鬼滅能では無惨様のシーンを除いて能の様式に則り、小鼓、大鼓、太鼓、笛の生演奏だったのが良かったです

歌舞伎では舞台上のセッティングや片付けは後見さんがしますが、能では地謡さんがしていたのが興味深かった(今回だけかな?)

能の表現方法を上手くストーリーに組み込んでいるようにも感じました。クライマックスの累との戦いには「土蜘蛛」で使う白い糸を使用し、禰豆子の木箱を作り物で作成し、間狂言のようなコミカルな場面(カラスとスズメの愚痴と鋼鐵塚さんのトンテンカン)を入れており、特に間狂言は能をよく知らない私にとってはメリハリになっていて良かったです

累の兄の操る蜘蛛の動きは気持ち悪くて、能というより現代演劇っぽく表現できていました

 

その後家に戻って、ようやくアニメ「鬼滅の刃」を後追いで見始めました。まだ途中ですが。そこで初めて天狗やひょっとこの面が原作に忠実だったと知る笑。映像がとてもきれいでなめらかで、CGやエフェクトの調和もとれていてすごい。3Dで組んだであろう無惨様と上弦の面会したお屋敷もすごかったけど、しのぶさんのお屋敷の廊下の板張りの描写の細かさに驚きました。あとは、型を放つ時のエフェクト。いくつくらい重ねてるんだろう…

映像は美しいものの、ストーリー展開や戦闘中にキャラクターの理論的モノローグが多い点、ギャグパートの謎さ、あと舞台である大正時代へのアプローチの仕方など、作品全体としてそこまで私のツボをついてくることはないんですが、能を先に見たことでアニメシリーズの解像度が上がり、楽しんで見ています。大正時代の遊郭って禿もいたのかな〜

 

 

 

 

関西二寺めぐり 兵庫大阪さんぽ


前回の記事は大阪松竹座の感想でした

今回は前後で巡った道をば

 

朝8時半に神戸空港着。宝塚が休演なので何をしようかと考えながら到着ロビーを出る。

と、圓教寺杉本博司インスタレーションのチラシがモノレール乗り場に。

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今回みたいなチャンスがなければ姫路まで行くことはないだろうってことで大阪に向かう予定から反対方向の姫路へ。

圓教寺書写山という山の中にいくつもの伽藍を配置しており、同じ天台宗ということから比叡山と似た雰囲気が漂っています

姫路駅からバスで30分、書写山のロープウェイに着きます。ロープウェイを登ると圓教寺の入り口があるだけで、ここからメインの摩尼や講堂エリアへは勾配の激しめな山道を20分ほど歩きます…入り口↔摩尼殿を500円で往復してくれるマイクロバスがあるんですが、ケチって歩き始めたところ山道でまあまあな雨が。結局帰りの片道で500円払う羽目になりました笑

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摩尼殿の軒

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大講堂は霧の中で幻想的

この講堂は向かいの常行堂の張り出し舞台から雨宿り中に撮らせてもらいました

インスタレーションイベントはこの常行堂で行われています

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ガラスの中に作品を閉じ込めて阿弥陀如来を囲んで配置しています

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普段は常行堂は入れないんだそうです(撮影可でした)

静かな雨の中で、とてもいい時間が過ごせました…が、仏像の保護は大丈夫なんだろうか?湿度とか。

 

さて、今夜の宿はなんば駅直結のホテルロイヤルクラシック大阪です

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すごい外観。設計が隈研吾氏、フロントなどはアート推しでしたがモダンめであんまりピンとこなかったです

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一方お部屋は使いやすくて新しくて、いわゆる普通のホテルです。

ここで、今日の和菓子をさせていただきます

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高山堂の冨もなかです

冨もなか(求肥入) 5個入 - 和菓子想い。高山堂 公式オンラインショップ

神戸空港を出る前に購入。パッケージが可愛くて、冨の文字が入った最中。中にあんこと求肥が入ってます(中身はホームページをみてね)

 

翌日、松竹座に行く前に四天王寺へ朝さんぽ。

聖徳太子の番組を見ていると頻繁に出てくる四天王寺。でも最寄りの駅は天王寺

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塀の中に施設が南北に一直線上にならんでおり、この伽藍配置を四天王寺式と言うらしい。法隆寺とは違いますね

ここで一番感動したのは中村岳陵による金堂壁画。

一面にブッダの生涯が描かれているんですが優美な線の細さとインドの豪華な宝飾品と夢のような儚さですーごくすてきだった。本尊越しに見るとなんだかVR体験でもしているみたい

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大阪の街って商店街のベースカラーも色とりどりで歩いてるだけでとても可愛い。なんばのアーケードで551HORAIの肉まんに並んで、北浜のカフェで涼んで、今井のおうどんを食べて、今回の遠征も楽しかった〜!次回は阪急うめだのダマンフレールに行くんだ〜!と、関西の楽しさを知った遠征旅でした

充実の大阪松竹座 令和四年7月大歌舞伎

未来の自分が読んでもわかるように…

 

今回の遠征は本当に綱渡りでした。

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松竹座は途中まで仁左衛門さんが休演(私が見たときは復帰)。前日に行くはずだった宝塚は初日延期、歌舞伎座では前の週末に突然3部とも中止に。他にも延期や当日中止決定の興行が相次ぎ、この日大阪松竹座が開いていたのは幸運の極みでした

昼の部

八重桐廓噺

浮かれ心中

昼の部は特に浮かれ心中!

初めて見たんですが、勘九郎さんが障子からぴょこっと顔をのぞかせた瞬間に「これは中村屋謹製ハッピー歌舞伎だ!!!」と察し興奮しました

可憐で純粋に旦那さんが好きなおすず(七之助/二役)と、ネタのつもりで結婚したけど結果好きになっちゃう栄次郎(勘九郎)。もうもうとにかくこのカップルが、私の大好きな鰯売並に可愛い。七之助さんがうるうるしながら、私のこと嫌いなんですか?と聞くと、栄次郎は好きか嫌いかゆうべのことを思い出してごらんとか言いながら、おすずの膝を人差し指でくりくり撫でてるんですよねー…1年という期間で2人に何があったか想像してしまうやつー。これだけでもとても見どころいっぱいなのに、今回栄次郎の相棒ポジション太助役は幸四郎さん。コメディかつ中村屋のお芝居なので、まじで好き放題やっててそこが面白い。前半の幕引き前に夫婦喧嘩の指南をするんですが、芝居中に勝手に一人芝居が始まって誰も止められない。好きなだけやっての舞台上のみなさんのじとーって感じが笑えました。妹役の鶴松くんは今回はこの場が一番の見せ場で、ごろごろごろと舞台の真ん中を階段落ちしてました。

ちなみにこんなにハッピーお芝居なのに栄次郎は刺されて天国に行くEND…死んでも愉快なのは落語原作で見かけるテンションです

 

夜の部

堀川波の鼓

祇園恋づくし

堀川波の鼓は1幕目がなんというか…エッチすぎて…和尚吉三みたいな冷たい勘九郎さんでねえ…冷たい勘九郎さん大好きなんで良かったですよ。展開もねぇ、奥さんがお酒でしっぽりなってるところへ訪ねてきた夫の部下に言い寄られ果てに斬られそうになり、慌てて取り繕った嘘を息子の手習いの師匠(これが勘九郎さん)に聞かれ、夫には黙っていてほしいと男の帯を解く………ハイ

これは明るいお芝居とセットにしないとだめだよなってことで、鴈治郎さんと幸四郎さん早替わりの祇園恋づくしが後半に入ります

鴈治郎さんはとの粉地のままだけど、幸四郎さんは立役はとの粉、女方は白粉なのでどーーなってんの?って感じ。女方はもちろん普段なさらないのでなんかぎこちなくて、そこも含めて楽しめるようになっています

壱太郎さんがとにかくお芝居がうまくて怖くて可愛らしいおかみさんでした

はーさん(中村隼人さん)と虎ちゃん(中村虎之介くん)のカップルも出てきて、可愛くて一直線な虎ちゃんの女方が良かった。初めて見た気がするけど、お顔ちっちゃいし丸顔なのでシルエットがすごくきれい

少し前の、コロナが一段落的な時期に座組が決まったであろう復活を予感させるとても豪華な興行でした。大阪松竹座歌舞伎座の半分程度の舞台幅と思われだいぶ小さい印象ですが、2階最後列でも舞台の視界は良好で、ちゅう(ネズミに乗るからひらがななのよ)乗りもよく見えたし、何より外観が素敵でしっかりと楽しめました