すきなもの雑記

話したいことを話したいだけ

シネマ歌舞伎「蜘蛛の拍子舞」「身代座禅」

歌舞伎素人が、シネマ歌舞伎を見たものから忘れないように忘備録

今後はいくつかのもう見ちゃった演目についても記事にする予定

f:id:em378794:20200618172011j:image

本日は玉三郎さん菊之助さんの「蜘蛛の拍子舞」勘三郎さん三津五郎さんの「身替座禅」二本立て

 

久しぶりに東劇に行ったけど、通路側の席を選んで隣3席はテープで座れないよう目貼り、前列もすぐ前には座れないようになっている

基本平日にしか行かないから大きいシアターだけどいつもそんなに埋まってない

これくらいの座席の平均化は見やすくてとてもいいんじゃないかと、利用者としては身勝手に思ってしまうがどうなのか

(ガラガラなのに隣に人がいると気まずいよねえ)

 

「蜘蛛の拍子舞」

歌舞伎って素人が見ると不思議なことが多くて、心の中でけっこうツッコミながら見てます

 

頼光の最初の服装、パジャマだよね?

白の襦袢みたいなやつ…違う?

寝る前の一杯てきな?

とにかくきちんとした格好ではない

あと四天王なのに3人しかいないな…?って上演中ずっと思ってた

 

白拍子が正体を現わし糸を吐きまくる…!

黒衣が糸を回収しまくる…!

からまりそうでドキドキしながら見てたけど全然からまらないのは何故

めちゃくちゃきれいに飛ぶしどんな素材でできているのか。

 

一度全員はけたところに蜘蛛が出てくるんですが(小)、キモチワルイ…

胴体の他に足が動かせるようになっててリアルな動きをしている

そして一度退治されそうになって幕の後ろに退場すると今度は(大)になって戻ってくる!

(大)は人間が演じていて蜘蛛なのに見栄をきったりする!さすが土蜘蛛

 

確かこの間に出囃子の三味線があるんだけど、

その演奏が見事で拍手が起きてた(映画内でね)

後で調べたら、このとき演奏していたのは

杵屋勝国さん

三味線ってちょっとかすれたり弦を指で擦ったりするのが他の弦楽器と違ってオツなのかなあと思ってたけど、しっかりした太い音で奏でていて印象が変わった〜

 

さて演奏が終わり、玉三郎さんが再び登場

お顔が怖すぎて別の人が演じてるのかと混乱

そこに着替えた頼光たちが合流、立ち回り。

糸を吐きまくってなかなか退治できないところに

坂田金時が合流!

(ちなみにもう物語の8割は終わっている)

この三津五郎さんの出で立ちがthe荒事って感じでめっちゃかっこいい

 

実は開演前に仕事のメールが来てちょっぴりいらついていたのですが(←)

始まったら忘れた😌

菊之助さんは所作がきれいで立ち姿が凛々しくてみとれる

 

〜10分休憩(出演者紹介)〜

 

「身替座禅」

狂言を下敷きにしたいわゆる「松羽目物」

途中で一度、松の壁の後ろからお囃子が追加参入するんですが、その後ろにも松の壁があってひとりで笑ってた(そういうのが不思議で面白いんです)

 

勘三郎さんも三津五郎さんもすでに亡くなっているというのは、にわかからすると不思議な感じで。

初見未見の演目がまだめちゃくちゃあるので。

当時から身を置いていた歌舞伎ファンの方はどんなお気持ちなんだろうか…

 

話はめちゃくちゃわかりやすいので二人の演技を楽しめばよい

太郎冠者が「花子様」と言ったら玉の井が「あんなやつは ‘め’で充分💢💢」と怒り、「めめめーっ」とびびり散らかしてたのが面白かった

巳之助さんと新悟さんが侍女で少し踊ったりする

が、わたしはよくわからないなりに巳之助さんの重心の低い踊りは好きだ

 

全く関係ない話

出囃子の小鼓と大鼓の方が見覚えあると思ってたけど、勘九郎さんの春興鏡獅子で打ってた方ではないかと思い…

舞台上に出囃子しかいなくてポーンと小鼓が鳴るの、すごく緊張するだろうな〜と思いながら見ていたので記憶に残っている

 

東劇にはコロナ前の月イチ歌舞伎のラインナップが貼られてるんだけど、

このまま順調に生きていれば←、夏には山田洋次の連獅子、秋にはコクーン歌舞伎三人吉三、年が明けて勘三郎さんの鰯売恋曳網が劇場で見れる予定

三人吉三は4月にニコ生で見たのち沼から這い上がれなくなって円盤も買ったので(ので?)もちろん劇場で見る(もちろん?)

(ちょっと編集に気になる点がありつつも)

鰯売恋曳網は勘九郎さん七之助さんで見たけどその評が「お父さんの演技と瓜二つ(過ぎて…)」みたいな感じだったので気になるところ

お話もハッピーエンドで好きなので、年が明ける前までには三島由紀夫の全集か何かで戯曲も読んでおきたいところ