すきなもの雑記

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SNSと配信の可能性 中村鷹之資 トークイベント@銀座 蔦屋書店

中村鷹之資さんは7月に国立小劇場にて翔の會を開催されます

種之助さん鶴松さんときて、鷹之資さんの自主公演に行かない理由はなかったんですが、チケットが売り切れてしまってはどうすることもできず。

客演がすごいんだもん。猿之助さん猿弥さん松緑さん門之助さんですよ。というわけでトークイベントに参加することにしました

このツイートに運営の方からのリプがついてしまったのでそれ以降は控えましたが、実は最大限に褒める意味で、大ちゃん変わってんなぁ…ってつなげようと思ってました

紀尾井町家話に出ている際のお話ぶりからして、とてもお話上手でいい方なのはわかってました。船弁慶義経と静みたいな劇的な恋愛はしたことないから〜ってカラッと言ってましたね。ご自分は本当に歌舞伎のど真ん中にいるのに、俯瞰して見ているように語るんですよね。雰囲気は違いますが将棋の藤井聡太さんのような印象を受けます。

年越しはお能の先生に帯同して奉納を見学していたそうです。歌舞伎は衣装やかつらは分業だけど、能は自分たちで賄うから、チラシの静の着付をしてもらったときにすごく動きやすかったとか。お能は静かなイメージがあるけど、自分の師匠はとても体育会系だとか。

踊りの演目を習うと、お父様が言いづらくて変えた台詞が今やスタンダードになってしまったんだよと言われるそうで。お父様やお父様の踊りが好きなのが伝わってきました。供奴は松緑さんから教わったもので一度は素踊で披露したけど、きちんと衣装をつけて披露したいと思ったそう。

 

ところで

妹の愛子さんのお話で、現在お師匠のところで踊りのカセットテープを巻き戻すなどのアシスタントをしていると聞いて、激しく思い出したことが。

20年ほど前、高校生の頃に所属していた応援部がまさにそれで。下級生は大きい声で「テープ流します!」って言うんですよ。すぐに該当部分が流れるようにしないと先輩(2年生)に怒られるの。渡り廊下が練習場所だったので、流れてくるグランドの砂でラジカセが不調になるんですよ〜音が出ないと大声で謝らなきゃいけないからヒヤヒヤしたなあ。

あれから20年経ってまだそんな現場があるのか…デジタルにしよ?って思いました

あと鷹之資さん、未だにガラケー使いでSNSやり方がわからないって。

歌舞伎役者さんってSNSやらない方多いですよね。でも何となくそれが正解な気もしていて。

だって、紀尾井町家話も今回のトークイベントも有料なんですよ。歌舞伎役者さんのお話って基本的にはお金を払ってでも聞きたい人がいるものなんですよね。

以前若手がインラリレーやってたけど、紀尾井町家話とメンツが似ていて、じゃあ後者で2000円払う意味ないじゃんと思いました。

 

ちょっと話がズレますけど、宝塚の方がそういう管理は徹底してますよね。生徒さんはSNS禁止、お茶会は基本レポ禁止。最新情報は有料放送に一極集中。

松竹は有料チャンネルで衛星劇場がありますが、撮り下ろしがなくて満足度は低め。無料のBS松竹東急はオリジナル番組を始めたみたいですが見たいのは取材会とか座談会とか劇評とか、そういうのなんだよなあ…でも月イチくらいでレアな放送をしてくれるのでありがたくもあります

配信は配信で中村屋は独自に平成中村座チャンネル始めるし、松竹の公式YouTube 歌舞伎ましょうは制作も技術もお弟子さんで出来が拙いし…6代目菊五郎の映像を見てつくづく思いましたが、映像って未来永劫、資料として残せるものなんですよね。演目だけでなく芸談や企画モノも、役者さんを表すものとして細やかに作って欲しいですね