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バランスの良い座組@新橋演舞場初春公演

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新橋演舞場の初春公演を見てきました

演目は「平家女護嶋」となっているのですが、軽く調べるだけだと「鬼界ヶ島の段(俊寛)」以外のあらすじが出てきません。現在では他の場はかからない模様。しかし今回は後段にあたる三段目の「朱雀御所の場」も続いており、どのくらい忠実なのかはさておき、貴重な観劇となりました

 

朱雀御所の場 あらすじ

朱雀御所の常盤御前が夜な夜な男を引き入れていると噂になり、詮議を命じられた実盛。入口でひな鶴という少女を助けます。笛竹という女童を実は牛若丸と見破り御所に入ると、常盤御前は源氏再興のための味方探しをしているのでした。

立ち回りのあと、ひな鶴が探していた父というのが実盛のことだったと判明します。大団円(源氏再興のため寝返り)かと思いきや、イヤホンガイドでは「実盛は生きる道は変えられないと悟りひな鶴との別れを決意」と解説されていたようです。アッ…そうなんだ。ぜんぜんそこまで計れなかった。となりました。歌舞伎座できちんと復活狂言にしたら面白そう。立ち回りでは実盛と常盤御前の早替り、笛竹から牛若丸のぶっ返りがありました。

児太郎さんが序幕ぜんぜん出てこないと思ったら後半は大忙しの二役。

團十郎さんの座組を見ることがあまりないので、主に團十郎座組に属している男女蔵さんを久しぶりに見ることが出来て良かったです。悪役の中ではお若いので、ボリューム感とか力強さに勢いがあります。孝太郎さんもおり、立役女方ともにバランスの良い座組だと思いました。

 

新橋演舞場について。

今回上手側3階席正面に座ったんですが、見えるものが少なすぎてストレス。視線の先に人の頭があるのはしょうがないとして、花道モニターがない(サイド席の上手側モニターは上手側舞台を映している)し、もちろん客席降りは何もわからない。ルパンの時は下手側正面で通路側だったのでストレスは半分くらいでした。なので演舞場と明治座の上手側はいくら安くても通路側以外は座らない絶対…と誓いました。舞台がフルで見渡せれば花道と客席降りが見えなくてもあらすじは追えるはず。

やはり演舞場と明治座は1階席の通路側、できれば天井が被ってくる15列より前じゃないときちんと感想が残せる観劇にならないなと改めて思いました。