すきなもの雑記

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あっちもこっちも動くから 国立劇場7月歌舞伎「紅葉狩」

これまた7月の話

国立劇場歌舞伎鑑賞教室  紅葉狩に行ってきました

紅葉狩  あらすじ

紅葉見物に出掛けた維茂一行、途中で華やかな姫の一向に出くわし、ひょんなことから酒宴の席に混ざることに。維茂たちが酔いの眠気で寝入ってしまうと姫が何やら不穏な動きをし始める。山神が現れこの山には鬼がいるからと忠告するが、維茂は寝ていていくら起こしても反応なし。再び現れた姫は鬼の姿に変わっており、維茂と相対する…

 

維茂 松緑さん、更科姫/鬼  梅枝さん、役替り亀蔵さん萬太郎さん、という配役で紀尾井町家話(イープラスの有料zoom配信)リスナーは仲良しイツメンだな…と思われたのでは
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松緑さんは比較的幹部クラスの女方さんと組まれることが多くまた梅枝さんは菊之助さんと舞台に上がることが多いので、このお二方でコンビを組むのは私は初めて見るかもしれない

なお鑑賞教室のため国立大劇場は学生さんでいっぱいでした

自分が学生のときは歌舞伎見ようと文楽見ようと開始5分で寝てたからちゃんと起きてて偉いわね…となりました

ちなみに!以前チケットの整理してたら自分の学生時代のチケットが出てきて、私が鑑賞教室で見たのは河内山だったらしい。よりにもよって河内山…

話を戻しまして、1部は歌舞伎の見方。

萬ちゃんの解説はなめらかで声も聞きやすくて良い

鬼滅に絡めて「鬼」からの切り口で解説していました

実はこの演目も黙阿弥の作で踊りの振り付けは九代目團十郎、再演時の映像が現存しており、映像としては日本最古だとか

で、この映像は今年はじめにトーハクで見てるんですね

今回の解説でこのときの答え合わせをしてくれています。初演から山神の配役変更があり再演映像の収録時には大幅に若返ったと。しかし、振りが難しすぎてイジワルなんじゃないかと思う笑。しかも六代目菊五郎が完璧に踊ってる映像が残っちゃってるから、演者さんは末代までプレッシャーだ

私が見た回は右源太左源太が萬太郎さん左近さんでしたが、左近さんのプッシュが最近すごい。松緑さんは「まー役者やりたきゃやればー」って感じだったので、親族からのプッシュではなさそうだけど。しかし謎のプッシュも頷けるくらい踊りがうまい。少し上に鷹之資さんがいるし、今の若い世代はジャンル問わず「踊り」という表現への理解があると思うのでこの先が楽しみです。今回はちょっと踊ったら酒のんで酔いつぶれるけど。萬ちゃんに「どうだ一杯」と言われて「あ、どーもどーも」と誘いに乗り眠くなって横になる…という。

歌舞伎ってスポットの当たる人以外は基本動かないので、いつも通り踊る人をオペラグラスで見ていたんですが、侍女たちが舞い始めると両サイドで酒盛りが始まり、更科姫が踊り始めると両サイドの芝居も動いて右源太左源太、維茂が寝始めるので、え、え、どこを見れば…?と混乱しました

でもサイドを見ていると姫の姿をした鬼の様子が見えないし…

立ち回りは仲良しコンビなので息ピッタリでスピード感もあって良かったです