澤瀉屋 市川弘太郎さんの単独公演に澤瀉屋から團子さんが出演、さらに七之助さんと鶴松くんが客演するということで見に行ってきました
演目は「義経千本桜」から
道行初音旅(吉野山)、
川連法眼館(四の切)です
個人的なことですが、弘太郎さんはわたしと同年代なので、経験を積み年齢を重ね、迷いながらも自分の力を信じ一歩を踏み出したことに共感するところがありました
今回公演開催の後押しをしたのが同年代の七之助さん(客演)と松也さん(会場アナウンス)ということで、そんな関わりがあったとは。。
四の切は立て続けに見ることがわかっていたので前回国立劇場の際に台本を購入しました
で、それを持って今回は観劇。
歌舞伎の場合は場内が明るいことが多いので紙資料や筋書が手元にあった方が、少なくとも話についていけなくて眠くなることはないかと思います
本やプリントを持ち込んでる方、公演中に書き込みをしている方もよく見かけます
ただ、今回は歌舞伎の公演がよく行われるような会場ではなく池袋の東京建物BLLILIAホールだったので柴垣がなく混乱しました
どうやって退場するんだろう?と
結論から言うと狐忠信が飛び込む瞬間に黒御簾がぱかっと開いて、そこに飛び込んでいきました
こういう型があるのか広さの問題でそうなったのか、私にはわかりません。
そういえば、いろいろと噂だったBLLILIAホール、今回は3階席2列目で、市松席のおかげで視界良好でした。むしろ1列目の方が目線上に手すりがあって見にくいかも?
まずは吉野山
狐忠信…弘太郎
静…七之助
吉野山は所作だし難しい💦これこそ台本が必要だわ
途中で狐忠信がいきいきと踊っていたのは合戦の様子を語っていたからなんですね
前回何も知らずに見たときよりは物語の起伏を感じられました
藤太と花四天は出てこなかったので、その前で終わった…ということなのでしょうか…?
そもそも私が以前見た吉野山もコロナ対応でいろいろ変えていたと聞くので、もっと色々見て勉強しないとだめですね
弘太郎さんのちょっとした狐の手つきが不穏な感じを出していました
義太夫節のパートは躍動感があり良かったです
休憩を挟んで四の切
佐藤忠信/狐忠信…弘太郎
静…七之助
義経…團子
駿河次郎…國矢
亀井六郎…鶴松
法眼と飛鳥の会話後からの始まり。
前に染五郎さんの義経も見ましたが、團子チャンの義経の立ち姿も…何ていうかスタイルが現代的!顔ちっちゃ!!
歌舞伎座3階だと奥まったところに立っている義経の顔は見えなかったと思うんですが、奥行きのせいかBRILLIAでは見えました
七之助さんの静御前、忠信を怪しみ、狐だと言い当て、身の上話にうるうるし、狐の喜びに目を細め、すごく表情豊かでした
さてはお主は狐じゃなのところ、後ろ向きで言ってた気がする…
あと、単純にビジュアルが可愛い
「ハイ出るよ」って8月場所直前の鶴松を連れてったと思うと、ほんとおもしろいなー(想像ですケド)
弘太郎さんの狐は健気で涙を誘いました
狐言葉が独特で可愛らしい
現代では(おもに外国人が)日本語が不自由である、という表現をカタコトの発音で見ることが多いですが、いつか差別の火種になる気がするので狐言葉ってうまく出来てるなと思います、吃りとも違うし
佐藤忠信はきりっと威厳があって、退場までかっこよかった
そういえば演目とは関係ないんですが、吉野山の最中ずっとスピーカーから鼻息?隣の会場の音漏れ?が聞こえてきて気になりました
黒御簾の中ってピンマイクつけてるのかな?ピンマイクにしたってあんなに鼻息拾わんだろ
などと考えていました